ゲストのぺこぱんさんが1970年にベルリンへ渡り、55年間の海外移住生活を振り返ります。祖父の影響でベルリンでの音楽留学を志したぺこぱんさん。当時の日本は1ドル360円の固定相場で、海外送金も制限される時代。日本車が走っていないドイツで、トヨタの営業マンが「日本車が溢れる時代が来る」と語ったエピソードは、その後の日本の発展を予見するものでした。音楽大学の入学試験では、暗譜の指示に戸惑い、他の受験生のレベルの低さに失望、ベルリンの音楽教育に疑問を感じ、帰国を決意します。しかし、帰国前に観に行ったモーツァルトのオペラ「魔笛」が、彼女の人生を大きく変える転機となります。時計の電池切れで乗ったタクシーの運転手が発した「18歳と2分か?」という粋な冗談が、オペラの一節と重なり、ベルリンの奥深い文化に触れた感動から、滞在を延長することを決意。この奇跡的な出来事が、55年間のベルリン生活の始まりとなりました。
当時のドイツでは、日本は「アジアの小さな国」と見られ、ソニー製品も売れず、寿司は「野蛮」と揶揄されるなど、差別的な扱いを受けることも少なくありませんでした。アパート探しも困難を極め、ベルリンの壁が目の前に広がる劣悪な環境で、石炭ストーブしかない部屋でマイナス20度の冬を過ごし、髪が凍って折れるという衝撃的な体験も。しかし、ぺこぱさんは「ネガティブに思えるような出来事でも、それが人生でどうポジティブにつながるか分からない」と語ります。このエピソードは、一人の女性が異国の地で経験した波乱万丈な半世紀の物語であり、文化の違い、そして運命の出会いが織りなす感動的な人生の軌跡を描いています。
ゲスト:
ドイツ・ベルリン 在住55年目 音楽家・不動産経営 ぺこぱん
18歳の時に音楽の留学の為に渡独して参りました。200カ国ほどある中の1番素晴らしい国に生まれておいて、どうしてこんな所にいるだろうと思う毎日です。
ゲストQ&A
移住全般について
- 移住先はどこですか・どこでしたか?
- ドイツ
- その場所を選んだ理由はなんですか?
- ドイツのある教授のクラスに入りたかった為
- いつから移住先に住んでいますか・いましたか?
- 1970年6月頃
- いつまで移住先に住む予定・住んでいましたか?
- 一生
- いままでの海外遍歴を教えてください
- ドイツだけです
- 移住前の英語・現地語のレベルはどうでしたか?どうやって勉強しましたか?
- 半数が留学する東京の音楽高校だったので、高校でドイツ語を学ぶことができました。
- なぜ海外に移住したかったんですか?
- どういう結果、小さい時から絶対に留学すると決めていました。
- どうやって移住を実現しましたか?
- ドイツの音大に入学できたので、ビザが取れました
- 海外移住してよかったことはなんですか?
- 日本がいかに素晴らしい国かがわかりました。
- 海外移住して大変なことはなんですか?
- 人種差別 各種手続きや工事等、いろいろなことが約束通り、または予定通りに行かない
- 将来的に他の国への移住も考えていますか?また、それはどうしてですか?
- 考えていません
仕事について
- 職業は何ですか・何でしたか?
- 音楽家 不動産業
- 職業の種類を教えて下さい
- アパート経営
- どうやってその仕事を見つけましたか?
- 子育てが終わったので、何か仕事をしようと思った時、どうせなら人の役に立つことをしたかった。
経験上、日本人が世界一品行方正なのに賃貸に関して大変理不尽な目に遭っているので役に立てるのではないかと思った。 - 海外で働いてみてよかったことはなんですか?
- 私の場合は特殊ですが、日本人の方だとコンタクトできてよかったと思っている。
- 海外で働いてみて大変なことはなんですか?
- 日本のようにきっちりとことが運ばない
- 将来的に日本に帰国し働くことも考えていますか?
- 歳なので考えていません
子育てについて
- 海外で出産しましたか?
- はい
- 海外での出産ではどうでしたか?
- 海外でしかしたことがないので、残念ながら日本とは比較できません
- 子供の人数と年齢を教えてください
- 39歳と45歳
- 海外での子育てについて、どのように感じていますか?
- 日本よりは、勉強のプレッシャーが少ない事は評価できる
学校について
- どういう学校に通っている・いましたか?
- 音楽大学
- 何を勉強していますか・いましたか?
- 音楽
- なぜ海外で学校に通うことにしたんですか?
- 母親が同じく音楽家だったために、小さい時から大学は留学することを洗脳されていた
- 海外で学校に通うことでよかったことはなんですか?
- いろんな国の人に出会ったこと
- 海外で学校に通うことで大変なことはなんですか?
- 人押しのける位の根性がないと音楽の世界ではやっていけないこと